「裏切ったらしばくぞ」という新人研修と転職願望
みなさん、こんにちは。今日は、企業の新人研修について考えます。
以下は、いずれも企業における新入社員研修で指示されている実例とのことです。今の新人研修は、こんなことをするのでしょうか?
・上司の指示に反してはいけません。反した場合、試用期間中に契約解消せざるを得ません
・ただいま読み上げた就業規則に違反してはいけません。さもなければ処罰されます
・人事異動にあたっては、個人の希望は通りません。人事異動は会社の命令事項です
・社会人となったからには、個人プレーは許されません。チームワークを大事にしなければなりません
・自由に提案書を作成することはできません。必ず、上司の確認、法務部の確認を取らなければなりません。
・自分が受講していない研修資料は、決して事前に見てはいけません。研修は受講者を評価するためのものですから、公平性を期さなければなりません。
(ダイヤモンド・オンライン6/28「キャリア形成に興味がない新入社員を、さらにダメにする人事部の罪」より)
私が新人だった8年くらい前は、このようなことはありませんでした。新人研修といえば、業務の基礎知識や社会人マナー、仕事の進め方、報連相、などを叩き込むものだと思っていましたが、違うのでしょうか?まぁ、会社側の視点に立ったら、こういう物言いになるのかもしれませんが、入社したばかりの新人に対して、ネガティブリストを作ったら、ポジティブでクリエイティブな成果が出るわけがありません。「裏切ったらしばくぞ」と言っているようなものです。これでは、やる気を削がれて、転職を考え始めても不自然ではありません。
「最近の若い人ってなんでそこまで転職とか自然に考えてるの」って上長の疑問に対して「リーマン以降に就活した人って内定切りやエグすぎる不採用通知とか受けまくった人ばかりだから、企業は基本的に従業員をいつでも裏切るものだって無意識のうちに認識してるのでは」と先輩が応えてて、納得した。
— すくみづ (@suku_mizumi) June 16, 2016
(Naverまとめもありました→こちら)
会社に対して全幅のフルコミットを求められたのは高度成長期で終わったのはほぼ常識ですが、ここまで新入社員が”冷めて”いると、その”チームプレー”すら危うくなってきます。会社と社員の関係は、フルコミットでも冷めたものでもなく、緩やかな連帯に基づいた前向きなものであるべきではないでしょうか。