東大・京大大学院入学式式辞から、大学の想いを読み解く。

一昨日の話で恐縮ですが、全国の主な大学で入学式が挙行されましたね。

主な大学のトップの入学式式辞要旨を日経がまとめていますが、

昨今、大学院大学時代とも言われ、大学院に進学することは珍しくなくなってきました。

特に、理系においては、大学院に進学することがほとんど共通認識になっています。

そこで、今日は、日本の主な大学院の入学式式辞をご紹介したいと思います。

(紙幅の関係上、ここでは、東大と京大の式辞をご紹介します)

 

東大大学院式辞(抜粋・太字は筆者)

フォーマルに何か自分の考え方や研究成果を発表するという時には、普通は強い緊張が伴うものです。……その強い緊張を乗り越えていくのが、学問に携わる時に求められる勇気であると、私は考えています。自分が公にしようとしていることは、本当に正しいのだろうか、意味があるのだろうか、誰しも迷います。そして、その迷いがあるということは、学問にとってきわめて当然かつ健全なことです。……関係する文献や資料を渉猟し、それらを丹念に読み解き、あるいは何度も何度も実験や観測や観察を繰り返しながら正確なデータをきちんと蓄積して分析をくわえていく、そして、その基盤の上に、厳密な概念や論理・論証を自分の言葉で積み重ねていく、そうした誠実な研究姿勢の上にこそ、勇気は生まれます。

皆さんに一つお願いしておきたいのは、そのように研究を行うことによって得られる皆さん一人一人の勇気を、他の多くの人々の勇気に、また社会の勇気として発展させていくことも、皆さんの使命として意識してもらいたいということです。

 

京大大学院式辞(抜粋・太字は筆者)

重要なことは、データに語らせることです。そして、それを分析して得た自分の考えを仲間に語り、その真価を繰り返し確かめることです。しかし、データに語らせることは決してたやすいことではありません。そもそも、データの取り方が間違っていれば、採取したデータは自分が立てた問いに正しく答えてはくれません。まず、自分が一体何を知りたいのかを十分に吟味し、問いを立てることが必要ですし、その問いに合った方法論を選ぶことが重要となります。……その上で、データを取るわけですが、ここが最も大事な作業であるとともに、思いがけない発見が生まれる瞬間でもあるのです。

現在、大学の研究は産業界の発展に結びつくことが期待されていますが、京都大学は社会にすぐ役立つ研究だけを奨励しているわけではありません。開学以来、対話を根幹とした自由の学風を伝統とし、独創的な精神を涵養してきました。それは、多様な学びと新しい発想による研究の創出につながります。皆さんはこれから専門性の高い研究の道へ入られるわけですが、それは狭き道をまっしぐらに進むことを意味するわけではありません。多くの学友や異分野の研究者たちと対話を通じて自分の発想を磨くことが、真理の道へ通じるのです。

エリート志向の東大、研究者志向の京大というのが滲み出ていて興味深いですね。

 

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