被災地の仮設住宅で起きているひきこもりの問題
明日で、東日本大震災から丸5年ですが、ひきこもりの問題に携わっている池上正樹さんの記事が
ダイヤモンドオンラインに上がっています(「被災地の仮設住宅で引きこもってしまう人々」)。
昨年末の調査によると、石巻市内には9300人あまりがいまも仮設住宅に居住しており、
自立再建に課題を持つ方が、仮設住宅にとどまっている状況だといいます。
「災害復興住宅に移ってからは外部から訪問することも難しく、まったくつながりがなくなって、
引きこもり状態に陥っている人が増えている」(「宮城クリニック」宮城秀晃院長)
特に、若年者については、
同団体(注:ユースサポートカレッジ石巻NOTE)は、市内の遠隔地の仮設住宅を中心に、
日本マイクロソフト社と連携して無料パソコン講座を定期的に開いている。
そこでは女性やお年寄りを中心に欠かさず参加する人たちが元気になっていく一方で、
仮設で引きこもり状態になっているような男性ほど、会場の集会所に出てくる理由を見つけられずにいるという。
うわぁ、これはキビしい。。お年寄りが相手になるようなパソコンスキルは、
若者男性を惹きつける材料にはならない。
復学支援や就活講座の他に、認知行動プログラム・アサーション・ソーシャルスキルトレーニング
などで構成される、”元気になりたいプログラム”なる、リワークプログラムに近いものもあるそうです。
インターンシップ後に、その企業で継続的に有給で働きながら職業体験するプログラムもあるそう。
被災地で深刻なのは、大事な人の命も仕事も生活も、すべてを奪われてしまった人たちが
部屋から出てこなくなり、生きる意欲を失って声を出すこともあきらめてしまった人たちが
少なからずいることだ。
ひきこもりの問題で壁になる点は、自分から出てくることに大きなハードルがあることです。
被災地なら尚更。
外に出てこれれば、問題の半分以上は解決したと言ってしまっても良いかもしれません。
仮設住宅の見回り訪問など、がんばってアウトリーチすることが重要でしょう。
このようなNPOを支援する制度を整える政策を支持するのが、非当事者にできることでしょうか。