”配偶者控除”150万円で決着、あなたの働き方はどう変わる?
みなさん、こんにちは。キャリアカウンセラー山口修司です。
配偶者控除の問題、結局、年収150万円以下に上限額を引き上げることで決着になりそうです。
昨日のプライムニュース(BSフジ)がこの問題を取り上げられていましたが、
”税制中立”と”ハレーション”という言葉がしばしば、パネラーの方から出ていました。
税制中立とは、税金が一部の特定の層の行動をゆがめるのは好ましくない、という租税の3原則の中の一つです。
ハレーションとは、経済活動に与える影響が大きい状態を指します。
以前にも書きましたが、私は、配偶者控除廃止の立場です。
税制中立を守っていくべき、という姿勢は理解できますが、長期的には、やはり特定の働き方に対して有利な税制というのは、むしろこの原則を損なうと考えます。中立な制度とは言えないからです。中立な制度なら、多様な働き方が選択されるはずです。
損得論で考えると、はっきり言ってしまえば、収入がそこそこの世帯は得をし、それ以外の層は実質増税になります。
この影響(ハレーション)を恐れ、損得論に神経質なあまりに大胆な制度改革に二の足を踏んでいると、取り返しのつかないことになります。即ち、働ける人が減って、税収も減ってしまうのです。働き方改革、失敗です。
制度改革を議論する際には、この危機感をもっと持って欲しいと思います。
【参照資料】
配偶者控除、年収150万円以下で最終調整 政府・与党:日本経済新聞
配偶者控除、妻の年収制限150万円軸に調整へ : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
LIVE プライムニュース | BSフジ ハイライトムービー(前半/後半)
もっと知りたい税のこと : 財務省
配偶者控除「103万円の壁」が崩れる巨大衝撃 | 東洋経済オンライン