電通新入社員自殺事件の本質は、”過労死”ではない【続論】

みなさん、こんにちは。ワークライフバランス・コンサルタントの山口修司です。

悲痛な事件がニュースになってから10日あまり、様々な分析記事が出てきました。
今日は3人の方(河合薫氏、山口博氏、竹井善昭氏)のコラムをご紹介します。

過労死と過労自殺は分けて考える必要がある」と警鐘を鳴らすのは、健康社会学者の河合薫氏

「仕事による過労・ストレスが原因となって自殺に至ること」を、過労自殺と定義。過労自殺は、多くの場合、うつ病などの精神障害に陥った末の自殺であるとした。……半年もたたないうちに、「ひとり」で仕事を任され、多大な業務を押し付けられる。

週刊文春の先週号は、この新入社員が、入社一年目後半の10月から、所属部署の人数が14人から6人まで減ってしまい、「新人ではありえない件数」のクライアントを回されるようになったことを明らかにしています。

また、「人事ビジネスパートナー制」を提唱しているのは、山口博氏(※ 私とは何の血縁関係もありませんよ笑)。
人事ビジネスパートナー制とは、

人事スタッフが一定人員のビジネス部門を担当し、その部門の採用、育成、業績管理、マネジメントから個別社員のケアまで、部門マネジメントの一元的なサポートをする。つまり、人事部がビジネス部門の「パートナー」としての役割を果たす、という考え方だ。

 

山口氏は、以下のようにも指摘します。

「長時間労働は是か否か」以前に個々人の(働き方の)モチベーションを尊重すべき
(仕事の仕方の)価値観押し付けの画一主義をチームワークとはき違えるな
(かっこは引用者)

竹井善昭氏も同様の指摘をしています。

往々にして企業は、価値観が合わない若手社員、部下の尊厳を傷つける。社員を(労働者を)死に至らしめるのは、実は労働時間ではなく、「尊厳を傷つけること」にあるのだ。

 

竹井氏は、以下のようにも述べています。

自殺の背景にはパワハラがあったとする記事もあるが、それでは分析が甘い。問題は、そのパワハラの正体だ。僕はそれが、日本の大手企業全般にはびこる「ハイスペック女子問題」であり、そこにまで踏み込まなければ問題の本質にまでたどり着けない、と思っている。

この”ハイスペック女子”というのは、高学歴・高キャリアの女性のことを指すそうです。
ジェンダー論などを持ち出すと、議論が違う方向に行ってしまいますが、参考資料を稿末に挙げましたので、一読の余地はあるでしょう。

 

  • ”過労自殺”を防ぐための人事パートナー制
  • 年次に見合った業務量
  • 働き方の価値観を尊重する企業風土
  • その社員のスペックに対するケア

二度と同じ悲劇を繰り返さないように、これらの観点から、再発防止策が実行されることを願うばかりです。

 

【参考資料】
若者を過労自殺に追い込む「平成の悪しき産物」:日経ビジネスオンライン
電通新入社員自殺に見る、過労死事件頻発の理由とは|トンデモ人事部が会社を壊す|ダイヤモンド・オンライン
「電通女性社員自殺」を単なる過労死にすべきでない理由|竹井善昭|ダイヤモンド・オンライン
週刊文春2016年10月20日号「電通24歳社員自殺パワハラ地獄」 | 週刊文春WEB
「ハイスペック女子」はなぜすぐに会社を辞めてしまうのか?|竹井善昭|ダイヤモンド・オンライン
「ハイスペックな美女」はなぜモテないのか?|竹井善昭|ダイヤモンド・オンライン
電通新入社員自殺事件の本質は、”過労死”ではない。(拙稿)

 

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ メンヘル 社会復帰へにほんブログ村 経営ブログ コンサルタントへにほんブログ村 経営ブログ カウンセラーへ

株式会社サンプルの最新情報をお届けします

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください